令和4年度 大阪大学工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目 合格編入体験談

大学編入

Black Rockです。

僕は、2021年8月に行われた大阪大学工学部の編入試験を受験し、合格することが出来ましたので、今回はその体験と役に立つ情報を共有したいと思い、編入体験記を書いています。

僕が受験したのは電子情報工学科 情報通信工学科目です。

自己紹介・スペック

僕は現在、豊田高専の研究生をやっています。研究生というのは高専の本科を卒業した後に利用できる制度です。本科では電気・電子システム工学科というところに在籍していました。

実は昨年も、編入試験を受験したのですが全て不合格でした。そのため進路がなく、研究生という制度を利用することにしたのです。ちなみに昨年受験したのは京都工芸繊維大学と岐阜大学です。

この失敗談ついてはここで書くと長くなってしまうので、こちらの記事で詳しく書きました。また、研究生という制度について詳しく知りたい方はこちらの記事を参照してください。

 

高専時代のスペックについては、大したことはなくて、2年生から堕落して、成績も下から数えたほうが早いくらいでした。だいたい下の中くらいでした。

TOEICは浪人確定後の、5年生の12月に受験したもので、810点です。

大阪大学を受験した動機

大阪大学の志望動機は以下の2点

  • 旧帝大の1つでもあるため自分より優秀な学生が集まっていて、良い刺激をもらえるだろうと思った。
  • 試験内容が、英語、数学、専門(選択科目)なので、他の受験校との兼ね合いもあり対策がしやすい。

 

電気から情報へ分野を変えた動機としては以下の2点

  • 電気の分野よりも情報の分野に興味があった
  • 情報化による社会の需要の変化

試験対策の流れ

他の受験校の対策もありましたが、ここでは大阪大学の対策のためにやったことのみを示します。

5年生冬

昨年の編入試験で失敗し、5年生の秋に浪人することを決断し、そこからTOEIC対策で忙しく12月のTOEIC受験後から時間ができたため、その時期から受験校について考え始めました。ここで大阪大学の受験を視野に入れ、対策をはじめました。

といっても、当時は卒業研究で忙しかったので、さほど勉強はしていません。平均すると、おそらく1日2時間くらいです。数学とアルゴリズムの勉強をメインでやりました。

数学

  • 微分方程式
  • 確率・漸化式・級数

微分方程式は、その当時には既に基礎的な問題は解けていたので、難易度高めの応用問題をやりました。

確率は、過去問を見た感じさっぱりよくわからなかったので、基礎的な部分から手を付け始めました。漸化式や級数などの周辺知識も勉強しました。

 

アルゴリズム

  • 定本 Cプログラマのための アルゴリズムとデータ構造
  • アルゴリズムの解説動画

「定本 Cプログラマのためのアルゴリズムとデータ構造」という参考書を用いて、計算量やデータ構造などの基礎的な部分を勉強しました。

また、YouTubeに転がっていたアルゴリズムの解説動画などを観たりしました。

研究生春

定期試験と卒業論文の提出が終わり、2月の下旬から受験の準備を本格的にスタートしました。

まずは過去問を精査し、そこで得られた情報から学習戦略を考え、計画表に落とし込みました。

僕は数学、英語、専門だけを試験科目として受験できる大学を選びました。大阪大学では、英語・数学に加えて選択科目を受験するという方式をとっており、僕は選択科目として、電気電子回路コンピュータ工学を受験することを決めました。

3月~5月にかけてやったことは以下のとおりです。

数学

  • 確率、級数、漸化式
  • 線形代数
  • 複素解析
  • 微積分
  • 微分方程式

この時期は、1日1分野を集中的にやるようにしていました。特に、確率と複素解析は自分がほとんど理解していない分野だったので、集中的に取り組んで理解度を上げるという学習スタイルを取りました。

この集中的に学習するスタイルとは、例えば、3月中旬~4月上旬にかけて線形代数のみを勉強し、4月上旬~下旬にかけては複素解析のみを勉強し、4月下旬は微積分のみを勉強するといった感じです。

試験対策後半になると、この集中的な学習スタイルからインターリーブ学習というスタイルへと切り替えることになります。それは後ほど説明します。

 

英語

  • 英作文
  • 英語記事精読
  • 長文読解

大学入試用の英作文の参考書を使って、英作文のトレーニングをしました。

英語長文に苦手意識があったので、まずは自分の興味の持てるテクノロジーなどの分野の英語記事を読むようにしました。

英語記事で長文に慣れた後、大学入試用の長文読解の問題集を解きました。

 

英語を学習する時にわからない単語に遭遇したら必ず記録しておいて、単語帳のアプリに落とし込むということをしていました。

 

電気電子回路

  • 交流回路
  • 過渡現象・ラプラス変換

先に電気回路の対策のみをやりました。

高専で習った部分が多いですが、忘れていることも多く理解度が低かったため、こちらも数学と同様、集中的に1つの分野を勉強して理解度を高めるというスタイルを取りました。

 

コンピュータ工学

  • 論理回路の基礎および演習
  • 数の表現
  • アルゴリズム
  • AtCoder

論理関数の基礎的な知識を抑えた後、組み合わせ回路や順序回路などの演習を参考書を用いて行いました。

数の表現は、大阪大学ではあまりひねった問題は出ないので軽く参考書の問題を解く程度の対策をしました。

アルゴリズムは計算量、整列アルゴリズム、2分探索木、連結リスト、グラフ理論、再帰などを参考書を使って勉強しました。

また、基礎的なプログラミング能力の向上のために、AtCoderの過去問を解きました。ABCクラスのA問~C問をメインに解いていました。

研究生夏

6月~8月にかけてやったことは以下のとおりです。

この時期は、自律神経失調症で体調が優れない日が多かったため、思うように勉強できない日々もありました。ですが、その状態でも最大限に合格の可能性を上げるためにはどうしたらよいかを考え、結果として山を張った対策をすることにしました。

自律神経失調症の時の話はこちらの記事に書いています。結構しんどい思いをしていた覚えがあります。療養のために、勉強時間も1日5時間程度まで削らざるを得ませんでした。

 

数学

  • フーリエ解析
  • ベクトル解析
  • 確率・漸化式
  • 線形代数
  • 複素解析
  • インターリーブ学習
  • 過去問
  • 統計学

まず、応用数学(フーリエ解析、ベクトル解析)を集中的に勉強しました。

それから、確率・線形代数・複素解析の復習と応用問題を集中的にやりました。ただ、これをやっていた時期も自律神経失調症で結構しんどかったので、さほど完成度を高めることは出来ていませんでした。

そこからインターリーブ学習という学習スタイルに切り替えました。インターリーブ学習というのは、1日で特定の科目の複数の分野を勉強するスタイルです。例えば、1日のうちに、確率と複素解析と線形代数と微分方程式を勉強するといった感じです。集中的な学習と比べて、インターリーブ学習は応用力を上げるのに効果があるみたいだったので、この学習スタイルへとシフトしました。

過去問を解いた感じ、統計学の問題が近年頻繁に出題されていたので、5年生の時に履修した統計学の復習をしました。統計学と言うと幅広いですが、これも時間がなかったので山を張って、正規分布の基本的な計算や区間推定を復習しました。

英語

  • 過去問
  • 文法
  • 英作文
  • 単語

過去問を解いて、見つかった課題を潰すための対策として、文法、英作文、それから理系英単語を勉強しました。長文に苦手意識があったので、和文英訳と穴埋め問題と誤り訂正問題を得点源にしようという考えで、文法と英作文を勉強しました。理系英単語は長文読解や和文英訳のために勉強しました。

過去問を解いたときに見つかった、「長文読解の問題に時間がかかるために時間切れになってしまう問題」に対しては、時間がなかったのでアプローチできませんでした。時間があれば、理系の長文読解を集めた問題集を勉強しようと思っていました。

 

電気電子回路

  • 過去問
  • 電子回路(オペアンプ)

電子回路に関しては完全に山を張りました。大阪大学の電子回路の問題では過去問を見る限り、1年毎にトランジスタとオペアンプが交互に出ています。その流れで、今年もオペアンプが出るだろうと予想し、トランジスタは捨ててオペアンプのみを勉強しました。

過去問もオペアンプの問題のみを解きました。

当初の計画では、トランジスタも勉強する予定だったのですが、勉強する時間がありませんでした。他にもっと優先して勉強すべきこともあったので、この山を張った対策は合理的な判断でした。

 

コンピュータ工学

  • 過去問
  • AtCoder

AtCoderはたまにやっていました。あまり長い間やっていないと、基礎的なプログラミング能力や思考力が低下するかもしれないと思ったためです。

過去問は数年分解いた感じ、ある程度解けたので、他の勉強に時間を充てました。

試験前日・当日の流れ

試験後の記憶が新鮮なうちに、試験前日・当日の流れや感想などを書いた記事がありますので、興味のある方はこちらからご覧ください。

ここでは、ざっくりと書きたいと思います。

試験前日

この日は、九州大学の編入試験を受験していました。

九州大学の試験が終わって、関西国際空港まで飛行機で移動し、結局ホテルに着いたのが23時頃でした。今回利用したホテルは、南千里クリスタルホテルです。大阪大学吹田キャンパス最寄りの宿の1つであるという理由で利用しました。

普段のルーティーンに近い生活リズムで過ごしたかったので、ホテルに着くとすぐに入浴し、12時半頃に就寝しました。自律神経失調症治療のための睡眠剤を服用していたのもあり、入眠はかなり速く5分程度でした。

 

ちなみに、ここのホテルは正直なところあまりおすすめしません。理由としては室外機の音がかなりうるさいからです。僕が利用した北側の部屋には窓の側に、下の写真のようにかなり大きな室外機の設備が配置されています。これが、結構大きな騒音を立てていました。

騒音に腹を立てても仕方ないので、持参したMOLDEXの耳栓を利用して騒音を軽減して寝ました。2日とも特に問題なく眠れたので良かったのですが、若干のストレスは感じました。特に神経質な方には、別のホテルをオススメします。

 

試験1日目

朝は7時くらいに目が覚めました。朝風呂でリフレッシュしてからホテルを出ました。

試験会場に着いて、受験者の座席表を確認してみると、電子情報工学科は出願者が確か36名くらいでした。ただ、ところどころ空席もあったので、出席率はだいたい8割位と見て、受験者は30人弱(30人よりも少ない)でしょう。

この日は、筆記試験(英語・数学・選択科目)が全て詰め込まれていて、結構ハードでした。試験の内容については次の章を御覧ください。

1日目の試験後は面接対策をしました。志望動機は正直ほとんど考えていなかったので大阪大学のサイトをあさって、原稿を作成しました。卒業研究に関しては、今までの受験校の面接で、追加で聞かれる事が多かったので、よりわかりやすくなるように、原稿を改良しました。

面接対策のこれらの作業は2~3時間ほどで終わりました。

そこから夕食を食べて、夜は面接の原稿のアウトプットをしつつ、リラックスして過ごしました。

この日は12時過ぎに就寝しました。5分ほどで入眠しました。

試験2日目

この日は目が覚めるのが早くて5時頃でした。アドレナリンが出て、すぐに再入眠することが厳しかったので、朝風呂に入って体をリラックスさせて、そこからもう一度布団に入ると気持ちよく眠れました。

結局起きたのが7時半で、そこから速攻で朝食と身支度を済ませ、8時に出発しました。

会場についてから、学科・コースごとに別々の待機室に誘導され、受験番号順に面接を受けるという流れでした。僕の受けた情報通信工学科目では15人弱くらいの受験者がいた気がします。電子情報工学科全体では受験者が30人弱なので、電気電子工学科目と半々くらいで分かれたみたいです。

面接試験の内容は次の章を御覧ください。

面接試験が終了すると、全ての試験終了ということで、各自帰宅するといった流れでした。

僕はスタバに行ったり万博記念公園に行ったりと、リフレッシュしてから、愛知へ帰りました。交通費を抑えるために、「ぷらっとこだま」というプランを利用したので、新大阪から名古屋まで新幹線の指定席で、4500円で移動できました。本科の学生であれば学割証を発行してもらえるはずなので、費用を抑えたい方はぜひ利用してみてください。

試験の内容

大阪大学の編入試験の過去問は例年公開されているので、ここで詳しくは説明しません。

ざっくりとした内容と、それぞれの試験の出来をお伝えします。

英語

大問1:長文読解(3割程度)

大問2:日本語訳(5~6割程度)

大問3:和文英訳(7~8割程度)

大問4:穴埋め(8割程度)

大問5:誤り訂正(8割程度)

英語は全体としては65%程度だと思います。

時間不足になることを見越して先に大問3,4,5を解きました。大問1,2は時間不足で空白の部分が多いです。以前から英文の読み込みの遅さを感じていたので、そこが対策で克服できなかったのが反省点です。

大問4,5は10割取れるかなと思っていましたが、少し難易度が上がっていたのか、8割程度でした。英語に関しては少し難化したかなという印象をもちました。

数学

大問1:線形代数(6割程度)

大問2:微分方程式(7~10割程度)

大問3:ベクトル解析(5割程度)

大問4:確率(5割程度)

数学は全体としては65%程度だと思います。

大問1の証明問題は迷わず飛ばしました。

大問2の微分方程式はミスがなければ10割です。

大問3ベクトル解析はローラン展開についての理解が甘かったです。

大問4の確率は統計学についての理解が甘かったです。

選択科目

選択科目は電気電子回路と、コンピュータ工学を選択しました。

電気電子回路

大問1:電気回路(8割程度)

大問2:電子回路(6割程度)

電気回路からは、回路のインピーダンスやアドミタンスを求める問題や、交流回路の問題などがでました。

電子回路からは、予想通りオペアンプの問題が出ました。後半に初見問題があり、それが解けなかったので6割程度です。

 

コンピュータ工学

大問1:数の表現、論理回路(8~10割程)

大問2:アルゴリズム(8~10割程度)

大問1は、例年通りといった感じでした。順序回路からはカウンタの問題が出題されました。ミスがなければ10割です。

大問2は2分探索木の問題でした。過去にも出題されており、対策はしていたので、全て回答できました。時間が押していたので急ぎ足で解いたのでミスがあるかもしれませんが、なければ10割です。

 

選択科目全体としては85%程度だと思います。

面接試験

面接試験で聞かれた内容は以下の3点です。

  • 志望動機
  • 卒業研究の内容
  • 学びたいこと

面接官は3名いて、それぞれ1つずつの質問が来ました。

志望動機では1点質問が返ってきて詳しく聞かれました。卒業研究では特に質問されることはなく、最後の学びたいことに関しては、「あなたは電気科出身ですが、大学では情報系の分野を学びたいってことですね?」という質問というか確認をされて終わりました。かなりあっさりしていたので、落とされたかもしれないなという印象を抱きました。

面接試験の出来としては、全て詰まることも無く、冷静に答えることが出来ていたので、悪くはないと思います。

使用した参考書

数学

数学の出来がイマイチだったので、他の受験者の体験記もぜひ読んでいただきたいのですが、個人的には下記の2冊あれば十分だと思っています。たくさんの参考書に手を出すよりも、この2冊の完成度を上げるという方法のほうが効率が良いし、お金もかかりません。

ただ、統計学に関してはこの2冊でカバーしきれていないので、別で対策をする必要があると思います。僕は、高専時代の授業プリントを利用しました。

 

編入数学徹底研究

まずはこちらの参考書で基礎を学びました。この問題集は1周以上やりました。わからない問題や忘れている問題だけを、わかるようになるまで解いてやれば十分だと思います。

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編入数学過去問特訓

編入数学徹底研究で基礎を学んだ後、こちらのテキストで問題数をこなして応用力をあげます。

ぶっちゃけ、この問題集に関しては1周すら解いていません。特に確率や線形代数、複素解析などは結構難易度が高い問題が数多く載っているので、解ききれませんでした。

おそらくですが、この問題集に載っている全ての問題が解けるようになれば、阪大の数学の試験でも十分通用すると思います。

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英語

英語長文に関しては僕は特に未熟なので、他の編入体験記も参考にしてみてください。

Next Stage 英文法・語法問題

僕は文法のパートのみをやりました。僕は一応TOEIC810ありますが、知らない文法も多く勉強になりました。文法をやっておくと、和文英訳や穴埋め問題で役に立ちます。

イディオムのパートもやっておくと、穴埋め問題をさらに確実に解けるようになると思います。

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大学入試 英語長文ハイパートレーニングレベル2 標準編

比較的難易度の低めの長文から問題に慣れようといった意図で、利用しました。とっかかりとしては悪くはないですが、阪大の長文問題とはテイストが違います。長文に苦手意識がない方は、最初からもっとレベルの高い問題集をやっても良いと思います。理系の英語長文問題集を見つけましたので、下で紹介しておきます。

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大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編

和文英訳の対策用に購入しました。基本的な文法にフォーカスして解説されています。英作文に必要な文法はこの1冊やればだいたいカバーできると思います。ただし阪大の和文英訳の問題よりも語彙の難易度が低いので、別のテキストでボキャブラリーを補強する必要があります。

英作文ハイパートレーニング和文英訳編 → Amazonリンク

 

COCET2600―理工系学生のための必修英単語2600

時間がなかったので最終パートのみをやりました。難易度の高い英単語が例文とともに載っていて良いと思います。

COCET2600 → Amazonリンク

 

話題別英単語リンガメタリカ

この英単語帳では分野別で章が分かれており、僕は環境問題と科学の章の単語のみを覚えました。理系専門の英単語帳ではなく、文系の分野の単語も入っているので、コスパは良くないかもしれません。COCETを勉強したほうがコスパ良いかなと思います。

話題別英単語リンガメタリカ → Amazonリンク

 

基礎からわかる数・数式と図形の英語

こちらのテキストは九州大学対策用にやった側面が強いですが、阪大でも数学英語は若干出題されていました。と言っても阪大の試験では、簡単な数学英語しか出題されていないので、優先度としては低いです。ボキャブラリーや長文読解能力を鍛えるほうが優先順位は高いです。

基礎からわかる数・数式と図形の英語 → Amazonリンク

 

WordHolic(英単語帳アプリ)

上記の参考書でわからない単語に遭遇したら、必ずこの英単語帳アプリに残して暗記するという作業をしていました。自分で単語帳を作ることができるというのがこのアプリの特徴です。英単語と日本語訳だけでなく、例文を追加することも出来ます。単語の発音も音声で確認できます。さらには、シャッフル機能や暗記サイクルのカウントなど便利な機能が揃っており、便利で使い勝手が良いので愛用していました。

App StoreとGoogle Playから入手可能です。

自分で作る単語帳 WordHolic!

 

完全理系専用 英語長文スペクトル

こちらのテキストは、時間があったら購入して勉強しようと思っていたものです。実際には、時間がなくて購入すらしていません。タイトルの通り、理系の長文問題を集めたテキストです。購入していないのでわかりませんが、普通の大学入試の長文問題集よりかは、阪大の長文問題に近いテイストの問題が載っていると思います。

完全理系専用 英語長文スペクトル → Amazonリンク

 

ここからはWebサイトを紹介します。

テクノロジー系ニュースサイト

英語長文に苦手意識があったので、まずは、自分の興味のある分野から読んでみようということで、テクノロジー系のニュースサイトを読み漁りました。

とっかかりとしては良かったなと思いますが、試験で出題される文章とは若干テイストが違うので、同じようなテイストの記事を読みたいのであれば下に示したScienceを読むことをオススメします。

 

Science
大阪大学の英語の長文問題でよく利用されています。無料で読める記事もありますが、有料の記事の方が多い印象です。

僕は時間があれば記事を読み漁ろうと思っていましたが、時間が取れなかったのでほとんど読んでいません。時間がある方は読んでみると良いかもしれません。過去問を見る限り、基本的に試験年の前年の記事から出題されているようです。

Archive | Science

電気電子回路

詳解電気回路演習 上

こちらのテキストでは電気回路の基礎的な部分を学べます。例えば、直流回路・交流回路、ベクトル記号法、回路網解析(テブナン、ノートン)などです。この上巻だけではカバーしきれないので、次に紹介する下巻と併せて勉強すると良いです。

詳解電気回路演習 上 → Amazonリンク

 

詳解電気回路演習 下

こちらのテキストでは、上巻よりも応用的な部分を学べます。例えば、フィルタ回路、過渡現象、ラプラス変換などです。2端子対回路についても学べるので、九州大学の対策としても使用していました。

詳解電気回路演習 下 → Amazonリンク

 

電子回路 (新インターユニバーシティ)

こちらのテキストではトランジスタ・オペアンプ両方について解説されています。演習問題はさほど多くありません。基礎的な部分がまとまっています。

電子回路 → Amazonリンク

 

演習 オペアンプ回路 (電子回路演習シリーズ (1))

こちらのテキストは、オペアンプを専門として解説されています。例題・演習問題が豊富です。阪大のオペンプの問題とほとんど同じような問題も記載されていたので、解法を参照する程度で使用しました。このテキストを包括的に勉強しておけばオペアンプに関しては不安はないと思います。

演習 オペアンプ回路 → Amazonリンク

 

コンピュータ工学

基礎から学ぶコンピュータアーキテクチャ

数の表現を勉強するために購入しました。加減算、乗除算、補数表現、浮動小数点数などについて学びました。基礎がまとまっていてわかりやすいです。

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コンピュータサイエンスで学ぶ論理回路とその設計

論理関数、組み合わせ回路、順序回路について書かれています。例題と演習問題が数多く記載されています。演習問題に関しては解答が載っていないのですが、正直なところ例題だけ確実に解けるようにしておけば問題ありません。僕も例題を一通り解いただけです。

コンピュータサイエンスで学ぶ論理回路とその設計 → Amazonリンク

 

定本 Cプログラマのための アルゴリズムとデータ構造

計算量、データ構造、線形探索・2分探索、2分探索木、整列アルゴリズムについて勉強しました。他にも様々な応用的なアルゴリズムが記載されていますが、阪大では基本的に出ていないのでやる必要性は低いかなと思います。

サンプルコードは少なめで、文章でわかりやすく説明してくれています。

定本 Cプログラマのための アルゴリズムとデータ構造 → Amazonリンク

 

C言語によるはじめてのアルゴリズム入門

前年の阪大の試験でダイクストラのアルゴリズムについて出題されていて、グラフ理論については上の定本では扱っていなかったので、こちらのテキストで勉強しました。

こちらのテキストはサンプルコードが豊富で、基礎から応用まで幅広いアルゴリズムが紹介されています。

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これから受験を考えている方へ

大阪大学の受験を考えている方に伝えたいことは2点です。

1点目は、スタート時点の能力や環境によるが半年程度集中して取り組めば受かるということです。

僕は、高専5年生の時に電気系から情報系への編入を目指し、京都工芸繊維大学と岐阜大学を受験して失敗しました。大阪大学を受験しようと検討し始めたのが5年生の冬です。本格的に阪大の対策をやったのは半年程度です。僕は高専での成績は下の方だったので、もっと優秀な方であれば半年以下でも合格することも可能かもしれません。

ただし以下の点には注意してください。

  • 僕は研究生なので集中して勉強に取り組む環境があったという点
  • 僕の場合、阪大の対策を始める前に既に応用数学と確率以外の基礎がある程度出来上がっていたという点

どの程度試験対策に時間がかかるかは、各々の初期値と、どの程度勉強時間を確保できるかによるので、あくまでも参考程度にしてください。

 

2点目は、意外と受かるので是非チャレンジしてみてほしいということです。

今年の試験では、大阪大学工学部電子情報工学科の受験者が30名程度で合格者は16名なので、倍率としては2倍より低いと思います。おそらく、一定のボーダーが定められていてそのボーダーを超えた受験者が合格したというふうに考えられます。

ちなみに、僕は九州大学も受験しましたが、こちらは不合格でした。試験後の手応えとしては、九州大学の方が全然あって、大阪大学のほうはむしろ落ちたと思っていました。九州大学は上位何名かを採るという方式なのだろうと思います。

阪大はかなりレベルが高いと思われがちな気がしますが、意外にも試験がそれなりにできれば受かるみたいなところはあると思います。なので、ぜひ諦めず挑戦してみてほしいと思っています。

 

 

ここから先は大阪大学に限らず編入全般に関して伝えたいことです。他の受験校の編入体験記でも書いたことなので既に読んでくださった方は読み飛ばして頂いて構いません。

編入試験を受験する際に、僕が重要だと考えていることは、

  • 効率よく試験に合格するための戦略
  • 精神面のセルフケア
  • モチベ0でも勉強する

この3点です。

まず1点目に関して、試験勉強を始める前に、まずは長期の学習計画を立てることをオススメします。合格するためには様々なタスクが必要であり、そのタスクを消化するためにかかる時間も様々です。そして、それらのタスクをどのタイミングで配置すれば効率が良いかということも考える必要があります。それらを頭の中で全て組み立てるのは無理なので、学習計画として視覚情報に落とし込むことをオススメします。

長期の学習計画を立てることで、その日その日に何をすべきなのかが明らかになり、勉強も進めやすいです。それから今日はこれだけやれば十分だという安心感にも繋がり、精神的にも楽になります。

学習計画に従って試験対策を進めていく中で、計画よりも早く終わってしまったり、逆に計画よりも遅れてしまうこともあります。そうなったら、計画を更新・改善していきます。

 

2点目の精神面のセルフケアについては、メンタル弱めな方には特に伝えておきたいことです。僕はもともとメンタルが弱いほうで、昨年は試験のプレッシャーで自分を追い込み過ぎて、不眠症にもなり、精神もかなりつらい状況が続いていました。あの状況が1年以上続いていたらうつ病になっていたと思います。昨年の試験が終わったあたりで、不眠症からは抜け出すことが出来て、そこから次の年の試験に向けて、自分の精神との向き合い方を学びました。

そのおかげもあり、今年は自分を追い込みすぎることもなく、精神的にも比較的に楽に試験を乗り切ることが出来ました。毎日眠れていましたし、試験勉強が辛いと感じたこともありませんでした。それから、昨年は試験前夜に一睡もできなかったのに、今年はよく眠れました。試験の時に緊張でパフォーマンスが下がると言ったこともありませんでした。

特にメンタルが弱い方には、精神面のセルフケアについて学ぶことをオススメします。ストレスは自分の頭の中で作り出しているものが多いので、物事に対する認識を変えておくだけでも楽になります。

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3点目はモチベ0でも勉強するということで、かなりきついことを言っているように思われたかもしれませんが、実際に僕は、その日のやる気に大きく左右されること無く、ほぼ毎日勉強を続けていました。やる気がなくても勉強できたのは、勉強が習慣になっていたからです。

基本的に大抵のことは習慣化すればやる気が無くても続けられます

ただし、心身の調子を崩してやる気が出ない場合は例外です。勉強漬けの生活をするとストレスが溜まったりして心身の調子を崩しやすくなります。こういう時は当然やる気も出ないと思いますし、治すことを優先したほうが良いです。

 

僕が編入対策を始める前は勉強の習慣がほとんどなくて、勉強したほうが良いとわかっていてもなかなか手を付けられずダラダラと過ごしてしまうことがよくありました。そんなときによくやっていたのは、カフェや図書館などに行って勉強するということです。カフェや図書館に行けば周りには勉強している人がたくさんいてダラダラしづらい雰囲気がありますし、スタバとかに行くと綺麗な人が多くてモチベーションも上がります。

カフェや図書館に何度も行くようになると、勉強が習慣となり、家でも勉強できそうだなと思う時が来ると思います。

習慣化するためのポイントとしては、最初は軽い負荷から始める、ルールを作る、無駄なハードルを削ぎ落とすなどがあります。いつも3日坊主で終わってしまうタイプの人は習慣化のテクニックなどを取り入れてみると良いと思います。

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僕から伝えたいことは以上です。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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