Black Rockです。
重要な試験の前夜に眠れなかった経験をお持ちの方も多いことと思います。
僕も昨年の試験では一睡もできませんでした。ですが、今年は全ての試験前日にて睡眠を十分に取ることが出来ました。
今回は僕の経験も踏まえて、不安な試験前夜に眠りに入るための方法をお伝えします。
まず、試験前の睡眠に関して僕の考え方を、前置きとして1章で説明します。
続いて、試験前夜に眠れない人にやって頂きたいことは次の2つです。
- 睡眠の妨げとなる要因を排除する
- 睡眠の質を高める行動を試す
これらを第2章・3章で解説します。
上の2つが出来ていても、眠りに入ることが出来ないという人にやって頂きたいことは、応急処置的な対処法です。こちらを第4章で紹介します。
そして最後に、不安な夜でも眠れるようになるための普段のメンタルトレーニングを紹介します。
不安や緊張を感じた時に、「落ち着け、落ち着け」といった感じで感情を抑え込もうとする人が多いのではないでしょうか。ただ、その方法だとむしろ不安は増幅してしまいます。では、どのようにすれば不安や緊張をうまく扱うことができるようになるのか、第5章でお伝えします。
普段のメンタルトレーニングが強力なのですが難点があり、不安な夜でも安定して眠れるようになるためのメンタルを作るためにはある程度の時間が必要です。目安としては数ヶ月程度です。ただ、短い期間でも効果は得られますので、ぜひ試してみてください。
緊張で眠れなくなってしまう方には、メンタルが繊細な方が多いです。試験当日の緊張によってもパフォーマンスが落ちてしまう方もいると思います。そういった方のために、試験当日の緊張対策についても解説しました。こちらのリンクからご覧ください→ 試験本番で実力を発揮するための緊張対策
前置き
まず前置きとして、試験前の睡眠に関して僕が重要だと思っていることを紹介します。
試験前の睡眠が重要だと思っている人ほど眠れない
「眠ろう、眠ろう」と思えば思うほど眠りに入るのが遅くなることは、多くの人が経験したことがあることだと思います。眠りに入ろうというプレッシャーにより脳が覚醒してしまうからでしょう。
つまり、眠りに入ろうと努力すると眠れなくなってしまうわけです。
従って試験前の睡眠が重要だと思っている人は、試験前夜に頑張って眠ろうとして、結果的に眠りに入りづらくなります。
試験前夜に眠れない人は、眠ろうという努力をしてはいけません。その努力は無駄どころか、期待に反した結果を招くだけです。
「試験前夜に眠れなかったら合格できない」という考え方を持っている限り、睡眠に入るのは難しいでしょう。眠れなくても、合格している人は確実にいます。「眠れなくても合格できる」という考え方を持つことで、睡眠に対するプレッシャーを減らしましょう。
試験前に眠れなくても合格できるだけの自信をつける
眠れなくても合格できるという自信をつけることで、頑張って眠ろうとする必要がなくなるため、結果的に眠りに入りやすくなります。
「たとえ一睡もできなくても合格できる」くらいの自信が持てるまで努力し、自分の実力を高めればよいのです。
普段から眠れない人には最も簡単な解決策がある
もし、あなたが普段から眠れないという症状を持っているならば、手っ取り早い解決策があります。それは睡眠薬を処方してもらうということです。
普段から睡眠に関して何かしらの問題を抱えている場合、病院の精神科や心療内科などで診てもらうと良いです。必要に応じて、睡眠薬や睡眠導入剤を処方してくれます。
僕も一時期、自律神経失調症の治療のために睡眠薬を処方されて、服用していました。睡眠薬を飲んで少し経つとリラックス感と眠気が来ます。服用期間と試験日がかぶっていたので、試験前夜にも睡眠薬を服用しました。かなり重要な試験だったのですが、入眠は5分とかかりませんでした。
睡眠剤は強力で、手っ取り早い解決策ではあります。ただし注意点として、必ず試験前日より前に、自分に適した薬の量を把握しておくようにしてください。睡眠剤の種類や飲む人の身体の特性によって、効き目が様々です。薬が強力すぎる場合、昼過ぎまで効き目が続いて、頭が回らなくなることもあります。試験前夜に初めてその薬を飲むということが無いようにしてください。
病院に行くほど、普段の睡眠には問題ないという方は、睡眠サプリや睡眠改善剤というものが市販されているので、これらを利用するという手段もあります。睡眠薬ほど強くはないので、明らかな効果が出るかはわかりませんが、試してみる価値はあると思います。コンビニや薬局などでも売っていますので、急ぎの方はそちらから試してみましょう。→Amazonで睡眠サプリを探す
睡眠の妨げとなる要因を排除する
睡眠の妨げとなる要因を排除するといっても、不安を取り除くことは困難です。この章では、不安や緊張などのメンタル面以外で、睡眠の妨げとなっているものを挙げていきます。
カフェイン・アルコール
カフェインに関しては、体から抜けるまで結構時間がかかるので、少なくとも夕食後は飲まないようにしましょう。
アルコールに関しては、試験前日に飲む人はほとんどいないと思いますが、就寝3時間前までには済ませましょう。
夜中の運動
夜に運動をすると深部体温が上がってしまい、睡眠の妨げになるとされています。
一度上がった体温は、再び下がるまでに4~6時間かかるというデータがあるようなので、夕食後は運動を控えると良いです。
夜食
夜食をとると、消化活動が終わっていない状態で睡眠に入ることになるため、睡眠の質が下がります。
就寝の3時間前までには食事を済ませておくと良いです。逆に早すぎると夜中に空腹で寝付きが悪くなる場合もあるので、自分のベストなタイミングを普段の生活で見つけられると良いです。自分は就寝の4時間前くらいがちょうどいい感じでした。夜中にお腹が空いて仕方がない時は軽く食べて落ち着かせましょう。
食事におけるポイントは、次の章で紹介します。
ブルーライト・強い光
スマホなどを寝る前に注視すると、睡眠の質が下がるというのは聞いたことがある方も多いと思います。強い光を目に入れることによって、メラトニンと呼ばれる睡眠に関係するホルモンの分泌量が減ってしまいます。
入浴後は、極力スマホは見ないようにしましょう。
それから、蛍光灯やシーリングライトの白い光などの強い光も、夜は明るさを落として、暖色系の光に置き換えると良いです。
ブルーライトカット眼鏡をつけるのも効果的です。
勉強
難しい内容の勉強はやらない方が良いでしょう。
難しい内容を理解しようとすると、脳に負荷がかかってストレスになり、眠りに入りづらくなったりします。また、勉強をすることで、自分の足りない部分に気づいて、不安感が増すこともあります。
ただ、単語帳や暗記などの単純な勉強は、やっても良いと思います。実際に僕は、就寝前に単語帳をやる習慣があり、試験前も普段どおり単語帳をやっていました。
睡眠の質を高める行動を試す
上で説明した睡眠の妨げとなる要因を排除するのと並行して、睡眠の質を高める行動を試して頂きたいなと思います。相乗効果で良い効果が得られると思います。
試験まで時間がある人は、睡眠の質を高める行動をルーティーン化しておいて、試験前も同じルーティーンで過ごすことで、落ち着いて就寝できると思います。
入浴
就寝の1~2時間くらい前に入浴することが、睡眠の質を高めるために効果があると言われています。
シャワーだけでなく湯船に入ることで、体の芯まで温まり、より深いリラックス状態が得られます。
食事
ラーメンやハンバーガーなどのようなジャンクフードを試験前日に食べるのはオススメしません。高GI食品で偏った夕食を摂ると、血糖値が急激に変化し、睡眠の質が下がります。
逆に、バランスの取れた食事は、血糖値の変化を緩やかにするため、身体がリラックスして睡眠に入ることが出来ます。従って、試験前日の夕食は、バランスの取れた定食などのような食事を摂ると良いでしょう。
食事の量としては、夜にお腹が空かない程度の量が良いです。量が少なすぎると、就寝前に空腹になってしまいます。逆に量が多すぎると、消化に時間がかかり、睡眠に悪影響を及ぼす可能性があります。適切な量をあらかじめ把握しておくと良いです。
朝日を浴びる
朝日を浴びることで、メラトニンと呼ばれる睡眠に関係しているホルモンの分泌が止まり、その14~16時間後にメラトニンの分泌量が高まるというサイクルが人間にはあります。
よって、試験前日の朝は起床後すぐに日光を浴びるようにしましょう。朝に15分程度のウォーキングをするのがオススメです。
温かい飲み物
白湯や、ハーブティーなどカフェインが入っていないものを選びましょう。
日中の適度な運動
夜の運動は睡眠に悪影響を及ぼす可能性が高いですが、日中の運動はむしろ睡眠に良い効果が見込めます。運動によって、自律神経が整ったり、程よい疲労感が得られるなどの理由が考えられます。
試験会場が地元ではない場合、試験前日は観光するのが個人的にはおすすめです。観光をすると、基本的にある程度の距離歩くことになるので運動になります。また、試験前の緊張や不安な感情よりも、周りの景色に注意が向くので、リラックスにもなります。
リラックスできる音楽
自分がリラックスできる音楽を見つけておけると良いです。オススメは、ヒーリングミュージックと呼ばれるような音楽です。ヒーリングミュージックには、自然のせせらぎ、ゆったりとしたピアノの音楽など様々あります。自分にあったものを見つけておきましょう。
Spotifyには、リラックスに使える音楽のプレイリストが多数存在しているのでオススメです。一部紹介しておきます。
応急処置的な対処法
呼吸法
人間は息を吸っている時に体が緊張し、息を吐いている時に体がリラックスします。
これを利用したメソッドが呼吸法です。息を吸う時間よりも、息を吐く時間を長くすることでリラックス効果が得られます。
具体的なやり方としては、3~4秒かけて吸って6~8秒かけて息を吐き出します。それぞれの肺活量に合わせて、苦しくないと感じる時間でやってください。
次のポイントも意識して行ってください。
- 腹式呼吸で行う。
- 息を吐いている時に、体がリラックスする感覚を味わう。
- お腹が膨らんだり、へこんだりする感覚を観察し、注意を向け続ける。
呼吸法をやっている時は、不安な感情は一旦頭の隅に置いておいて、体がリラックスする感覚や呼吸をしている時の感覚に注意を向け続けるように努めてください。ネガティブな感情が頭の中に浮かんでくることもあると思いますが、その時はそれについて深く考えず、再び体の感覚に注意を戻すようにしてください。
筋弛緩法
このメソッドは、筋肉に力を入れたときに緊張し、力を抜いた時にリラックスするという、身体の特性を利用したものです。
具体的な方法としては、息を吸っている時に体の筋肉に力を入れ、息を吐いている時に力を抜きます。上で紹介した呼吸法のリズムに合わせてやると良いです。
こちらも体の感覚に注意を向け続けるようにしてください。
筆記開示(expressive writing)
これは、不安な感情をひたすら紙に書き出すというメソッドです。やり方は簡単で、頭の中に湧いてきた不安な感情を全て紙に書き出すというものです。紙に書き出すということに効果があります。
試験前夜に様々な不安ごとが頭に湧き上がってくるかもしれません。たくさんの不安ごとを紙に書き出すことで、頭の中が整理されると思います。
タイミングとしては、不安な感情が湧き上がってきて、頭から離れなくなってしまった時にやると良いです。不安な感情が頭に湧いていないならば、わざわざやる必要は無いと思います。
普段のメンタルトレーニング
ここで紹介するのは、長期間かけて行う普段のメンタルトレーニングです。短い期間でも効果はある程度得られますが、不安な夜でも安定して眠れるようになるためのメンタルを作るためにはある程度の時間が必要です
マインドフルネス瞑想
瞑想というと宗教的でスピリチュアルなイメージを持つ人もいると思います。確かに、今回紹介するマインドフルネス瞑想は仏教がルーツではありますが、現在は心身の健康のために利用されています。また、研究によって一定の効果が得られることが明らかになってきているので安心してください。
マインドフルネス瞑想でやることをざっくり説明すると、今この瞬間のみに集中するということです。「今この瞬間」というと分かりづらいかもしれませんが、要するに呼吸や体の感覚に注意を向けるということです。
不安や緊張を感じた時に、「落ち着け、落ち着け」と感情を抑え込もうとすると、返って不安が増幅してしまいます。このマインドフルネス瞑想では、不安などのネガティブな感情に対して、抵抗したり抑え込もうとするのではなく、受け入れていくという姿勢を養います。
マインドフルネス瞑想の具体的なやり方として、「MBSR(Mindfulness-Based Stress Reduction)」という有名なプログラムがあります。このプログラムは、8週間かけていくつかの種類の瞑想を組み合わせて行うというものです。
具体的なやり方は、ジョン・カバット・ジンさんの著書を読んでみてください。この本では、MBSRの具体的な方法だけでなく、不安やストレスの扱い方、瞑想によって得られる効果、瞑想に関係する研究などが紹介されています。
僕は1年ほどマインドフルネス瞑想を続けていますが、やはり1年前と比べるとかなり精神的な成長が見られました。試験前夜の不安だけでなく、試験中の緊張、人前で話す時の緊張なども、かなり軽減されましたし、そういったネガティブな感情の扱いも上手くなったと感じています。
まとめ
今回の記事をサクッとまとめます。
前置きとして、試験前の睡眠に関して、僕が重要だと思っていることを紹介しました。
- 試験前の睡眠が重要だと思っている人ほど眠れない
- 試験前に眠れなくても合格できるだけの自信をつける
- 普段から眠れない人への最も簡単な解決策は、睡眠薬
重要な試験前日に眠れない方は、最初に、睡眠の妨げとなる要因を排除し、睡眠の質を高める行動を試してみてください。
睡眠の妨げとなる要因は、次の5点。
- カフェイン・アルコール
- 夜中の運動
- 夜食
- ブルーライト・強い光
- 難しい内容の勉強
睡眠の質を高める行動は、次の6点。
- 就寝1~2時間前の入浴
- バランスの取れた食事を適切な量食べる
- 朝日を浴びる
- 温かい飲み物
- 日中の適度な運動
- リラックスできる音楽
上の方法を試しても、不安で眠れないと言う場合は、次の3つを試してください。
- 呼吸法
- 筋弛緩法
- 筆記開示(expressive writing)
より強力な手法として、普段のトレーニングで行うマインドフルネス瞑想がオススメです。8週間の瞑想プログラムMBSRに是非チャレンジしてみてください。
今回の記事は以上です。最後まで読んでいただいてありがとうございました。