Black Rockです。
この記事では、編入試験の面接でよく聞かれる質問と、面接試験に関する注意事項を紹介します。面接対策の参考になれば幸いです。
僕は、合計4校の編入試験で面接試験を経験しました。この記事で紹介する内容は、僕の経験と、他の受験者の編入体験談などを参考にしています。
記事の信頼性のために、僕の合格実績を記しておきます。
僕は、高専の電気系の学科出身で、情報系の学科への大学編入を成功させました。下の3つの大学に合格しています。
- 大阪大学 工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目
- 京都工芸繊維大学 工芸科学部 設計工学域 情報工学課程
- 新潟大学 工学部 知能情報システムプログラム
上に示した通り、僕の経験としては高専からの理系編入ですが、この記事には文系の方にとっても有益な情報を含ませているつもりです。
文系編入を目指している方は「アキラボ」さんが書かれた「経験者が解説!大学編入の面接対策と実際に聞かれたこと」も参考にしていただければと思います。
編入試験でよく質問されること12選
この章では、編入試験でよくある質問を頻度別でまとめました。僕の経験と、他の人の編入体験談で見かけたものをまとめました。
- ほぼ確実に質問されること
- 頻繁に質問されること
- たまに質問されること
の3つに分類しました。
ほぼ確実に質問されること
志望動機
志望動機は間違いなく聞かれます。
志望校であれば志望した動機が何かしらあると思うのですが、滑り止めの志望動機と言われると難しいと思います。
とりあえず、その大学のWebサイトを見て魅力を何個か見つけましょう。研究室やカリキュラム、大学の設備、大学の実績などから見つけるのが無難だと思います。
卒業研究の内容
卒業研究の内容に関しても、僕が受けた全ての受験校で聞かれました。高専生であれば間違いなく聞かれると思って良いでしょう。大学からの編入の方はこのような質問は無いと思います。
「卒業研究でどのようなことをやりましたか?」といったような質問が飛んできます。その質問に対して、予め考えておいたことを説明します。説明した内容によっては更に詳しい内容について質問される場合もあります。
理系では研究を重視している大学が多いので、大学側としてはかなり興味のある内容だと思います。
自分の卒業研究の内容について理解を深めておき、質問が返ってきても答えられるようにしておきましょう。どのような質問が帰ってくるか予想して対策しておくと良いです。
頻繁に質問されること
大学卒業後の進路
- 大学院への進学は考えていますか?
- 将来のキャリアについてどう考えていますか?
といった感じで質問されることが多いです。
ちなみに理系の大学では、大学院に進学してほしいと思う教授がほとんどだと思います。
大学で学びたいこと
自分の学習意欲が伝わるように、具体的に話せるようにしておくと良いと思います。大学のWebサイトを見てカリキュラムなどを参考にしてください。
興味のある研究室
理系では研究を重視している大学が多いので、研究に対する意欲が伝わるようにしましょう。研究室のWebサイトなどを見て自分が興味のある研究室についてある程度情報を集めておくと良いです。
併願校について
併願校の合否や、志望の順位などについても聞かれます。
高専で力を入れたこと
解答としては、勉強や部活、資格などから選ぶのが無難かなと思います。
筆記試験の出来
基本的に筆記試験は面接試験の前にあるので、面接にて筆記試験の出来をきかれることもあります。大学によっては、面接試験が始まる前に採点が終わっていたりすることもあるかもしれません。
試験の出来が悪かったからといって、盛ったりする必要はありません。妥当な値を見積もって正直に言いましょう。
面接官が受験者に筆記試験の出来を聞くことの目的は、受験者が自分自身の能力を適切に見積もれているかを評価することだと思います。
見当違いなことを言えば、無能だと思われても不思議ではありません。
たまに質問されること
高専で興味を持った教科・不得意だった教科
面接官は成績証明書から受験者の成績を把握しているので、その情報と照らし合わせている可能性があります。自分の得意・不得意を把握し、妥当な解答を用意しておきましょう。
自己アピール
僕の受けた試験のうち1回だけ「自己アピールをしてください」という風に言われたことがありました。質問される確率は低いです。
いきなり聞かれると、答えがすぐに出てこないことがあるので、あらかじめ考えておきましょう。
気になるニュース
工学系の学生であれば、テクノロジーのニュースなどを見て適当に1つ話題を選び、それに対する自分の考えをまとめておくと良いと思います。
TOEICなどの勉強法
TOEICのスコア提出のある大学で、スコアが良い場合にTOEICの勉強法について聞かれることがあるようです。
他にも、編入の勉強法について聞かれることもあるようです。
注意事項
面接試験に関する注意事項をまとめておきます。
論理的で本質的な受け答えをする
あなたは聞かれた質問に対して、論理的で本質的な質問を返すことができているでしょうか?
もちろん、志望動機であったり、卒研でやったことなど、わかりやすい質問については正しく答えられるとは思いますが、想定外の質問が来たとき、質問の意図とはズレた回答をしてしまう人が一定数いると思います。
僕の経験を例に出しましょう。九州大学の面接の試験のとき、原稿通りに卒研の内容について話した後、このような質問が来ました。
あなたの卒業研究において、研究と言えるような要素はなんですか?
あなたなら何と答えるでしょうか?
この質問は、当時の自分にとって想定外で、その問いに対する答えとなるような自分の考えを持っていない状態でした。なので、頭の中で自分のアイデアを整理するまでに数秒かかった覚えがあります。
質問が少し抽象的なので、具体化して返答に落としこむ必要があります。
この質問で考えるべきは、面接官がどのような意図でこの質問をしたのかという点と、いわゆる研究と言えるような要素は何なのかという点です。
まず、面接官がどのような意図でこの質問をしたのかというと、僕の説明した卒業研究の内容について、研究らしき活動が見えなかったからだと推測できます。
あとは、研究といえる要素は何なのかについてですが、当時自分の頭の中で考えたことは、「対象となる事柄を数値などを用いて定量的に捉えること」です。実際にはもっと厳密な定義があるのかもしれませんが、当時の自分はそうだろうと仮定しました。
当時、僕がどのように返答をしたのかについて説明する前に、僕の卒業研究の内容について触れておきます。
この質問が来る前の段階で、卒業研究で実際に自分がやった活動について話しただけで、「その後実社会で検証をするつもりだった」なんていう話をしていませんでしたから、面接官に「研究といえる要素はなんですか?」と、ツッコミを入れられるのは自然な流れだったのかもしれません。
実際の返答として、
- 僕がやったのはシステムの発案から開発までであり、研究と言えるような活動はしていない
- そのシステムを実社会で検証して有用性などを示す必要があると考えていたが、コロナ等で研究に遅れが生じたため、そのような研究らしい活動に着手できなかった
などを伝えました。この返答であれば、面接官の疑問を解消することができ、また研究らしい活動ができなかった原因についても言及しているため納得感を与えることもできると思います。また、研究と言えるような活動が、自分の卒業研究のテーマにおいてどのような活動なのかを伝えることもできます。
このような感じで、想定外の質問が来たときに面接官が解消したい疑問を解決する必要があります。
どのような質問が来るかについては、自分が何を話すかによって当然変わってきます。もちろん、自分の話す内容についてどのような質問が飛んでくるかを、自分自身の頭で考えて対策しておくことは重要ですが、自分の話す内容について客観的な視点を持つことは難しいです。当時の僕も、どのような質問が飛んでくるかはある程度考えていましたが、それでも今回例に挙げた質問については思いつきませんでした。
また、想定外の質問が来たときは、限られた時間とプレッシャーの中、自分の頭の中にあるアイデアを言語化する必要があります。
僕は、たまたま文章を書く習慣があり、文章を用いて人に説明するのは慣れていました。
しかしながら、一般的にこれらのタスクを難しいと感じる人は多いはずです。特に、文章を書くのが苦手であったり、プレゼンが苦手意識がある人にとっては、難易度が高く感じるかもしれません。そういった苦手意識がある方は、対人で練習することをおすすめします。
うまく考えがまとまらず、何も喋れない、あるいは的はずれな回答をしてしまうと、面接の点数が減点されてしまうかもしれません。理系では論理的なディベートは必要不可欠ですから、そういった能力は重視されるだろうと思います。
学校の担当教員の方に相談すれば、練習相手になってくれるかもしれませんし、友達や研究室の仲間と相談するのもありです。
もし、良い練習相手が見つからなければ僕がオンラインで指導をすることも可能です。下のリンクからご応募ください。面接原稿の添削、模擬面接、想定される質問のリストアップなどが可能です。編入の経験や執筆活動の経験などを生かした提案をさせていただきます。
編入に関する相談を受け付けます 大阪大学に編入した元高専生が解決策を提案します
緊張対策
面接の前に緊張が強くなりすぎてしまったり、面接中に緊張で頭が真っ白になってしまったりする人もいるかと思います。こういった人向けに、緊張対策について解説した記事を作成しました。こちらから御覧ください → 「試験本番で実力を発揮するための緊張対策」
面接対策が重要でない場合もある
基本的に理系の編入試験では、筆記試験に比べて面接試験の配点は低いです。ただし、筆記試験が少なかったり筆記試験がない場合は、面接試験が重要になる可能性が高いので、このような場合は例外です。
面接試験の点数配分が公開されている場合は確認しておきましょう。
配点が低い場合は面接対策にはあまりこだわらず、筆記試験の完成度を高めることを優先しましょう。
僕も、面接対策は前日くらいしかしていません。対人で練習することもありませんでした。最低限は、質問に対する答えがスムーズに出てくるようになれば良いです。あとは、どんな質問が来ても論理的で本質的な回答ができる自信があると良いです。
僕は、その頃から文章を書く習慣があったので、人に伝える文章を作るのに慣れていたせいか、どんな質問が来ても大丈夫だろうという謎の自信がありました。
ただし、説明やプレゼンに苦手意識がある方は、過度な緊張を抑えるためにも、しっかり練習しておくことをおすすめします。
面接時には清潔感が重要
外見でマイナスな印象を与えないように、清潔感は間違いなくあったほうが良いです。
外見を整えるのにはさほど時間がかからないので、コスパも良いです。
服装・髪・顔の毛・マスクの4つのポイントに分けて軽く説明しておきます。
服装
まず服装に関しては、フォーマルな服装を選びましょう。スーツである必要はありませんが、スーツが無難でしょう。
髪
髪型は自由ですが、最低限の清潔感は確保しておくと良いです。
髪を染めている場合は、戻すのが無難です。
顔の毛
眉毛は整えて、髭などの顔の毛は剃っておきましょう。今はコロナ禍でマスクを付けての面接が多いと思いますので、髭や鼻毛などは最悪切り忘れても大丈夫かもしれません。ただ、眉は確実に見えるので整えて清潔感を確保しておきましょう。
眉毛の整え方は下の動画を参考にしてみて下さい。
眉毛シェーバーは2000円程度で買えます。マユコームといういい感じに長さを揃えてくれるパーツもついてるので失敗は恐れなくて大丈夫です。
Amazonリンク→パナソニック フェイスシェーバー
マスクを外しての面接の場合は、髭や鼻毛なども整えておいたほうが良いです。
男ばかりの環境にいるせいか、外見を気にしなくなって、鼻毛が見えてしまっている人がたまにいたので確認しておきましょう。鏡を見て鼻毛が見えていたら剃っておいてください笑。
Amazonリンク→パナソニック 鼻毛カッター
マスク
最近は新型コロナウイルス対策で、試験時にマスクを着用することが義務付けられている場合が多いのですが、ここでポイントなのがマスクの種類です。
普段ウレタンや布のマスクをしている人も多いですが、面接時には清潔感のある白い不織布のマスクが無難だと思います。
面接官の方々も基本的には白い不織布のマスクを付けていました。
まとめ
この記事のまとめです。
編入試験の面接でよくある質問は次の12個です。
- 志望動機
- 卒業研究の内容
- 大学卒業後の進路
- 大学で学びたいこと
- 興味のある研究室
- 併願校について
- 高専で力を入れたこと
- 筆記試験の出来
- 高専で興味を持った教科・不得意だった教科
- 自己アピール
- 気になるニュース
- TOEICなどの勉強法
面接時の注意事項は4つです。
- 論理的で本質的な受け答えをすること
- 緊張対策
- 試験の点数配分に応じて、面接対策と筆記試験の対策のバランスをとる
- 面接時には清潔感が重要
面接の練習相手がいなくて困っている方は、僕が指導可能ですのでこちらからご応募ください。
今回の記事は以上です。最後まで読んでいただいてありがとうございました。
このブログでは、編入を目指す方々にとって役立つ情報を発信しています。他の編入に関する記事はこちらからご覧ください。→編入に関する記事まとめ
よかったらTwitterのフォローお願いします。